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042-674-0855子宮の役目は「胎児を守り育てること」で、伸縮性のある平滑筋という筋肉でできた袋のような臓器です。正常な子宮は鶏の卵とほぼ同じ大きさです。 その子宮の左右には親指ほどの卵巣が連結し、卵子を卵巣から子宮に運ぶ卵管が広がっています。子宮の内側を覆っている粘膜が子宮内膜で、 毎月一定の周期に合わせて厚みを増し、受精卵の着床がないときにはがれ落ちて、生理という現象として膣から排出されます。 子宮と卵巣は共に、妊娠・出産に関わる大切な器官です。
成人女性の4~5人に1人の割合で発生すると言われています。子宮の筋肉の壁の中にできる筋肉の「こぶ」のことです。 ごく小さな数mm位のものから10cm位のものまで、大きさも数もさまざまです。筋腫のできる場所によって、以下の3つのタイプに分けられます。
漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)や、筋層内筋腫の場合は、筋腫が小さい場合には症状が無い事もよくあります。
妊娠、出産にも影響が無いこともあります。筋腫が大きくなるにつれ、月経量が多い月経時に固まりが出るといった症状や、
月経痛がひどくなるという症状が出ます。また 月経時以外の腹痛や腰痛の原因にもなります。筋腫が大きくなって直腸を圧迫すると便秘という症状、
膀胱を圧迫すると頻尿といった症状がでます。妊娠中は、筋腫が小さくても、血行障害を起こして腹痛の原因となる事があります。
有茎漿膜下筋腫(ゆうけいしょうまくかきんしゅ)は、まれに、突然腹腔内(ふっこうない)でねじれて、激しい痛みを伴うことがあります。
粘膜下筋腫の場合は、筋腫が小さくても過多月経や、不正出血、大量出血などの症状が起きやすいといえます。有茎粘膜下筋腫は、陣痛様の痛みと出血を伴って、
子宮から膣の方に筋腫が娩出される事があります。これを、筋腫分娩(きんしゅぶんべん)といいます。
なぜ子宮筋腫ができるかについては、まだ分っていません。子宮筋腫は、若い女性にもみられますが、 30歳から50歳の人に多く、だいたい5人に1人とも言われています。一般に卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が、 筋腫を成長させる性質があります。閉経(へいけい)後は、卵巣からの女性ホルモンの分泌がなくなり、筋腫はかえって小さくなります。
まず問診をして症状を詳しく聞きます。そして内診をして、子宮の大きさや、硬さ、疼痛(とんつう)部位、卵巣の脹れなどを診察します。 さらに超音波検査を行って、筋腫の位置、大きさ、変性の有無などを確認します。 治療方法を決めるのにさらに詳しい情報が必要な場合には、MRIをすることもあります。また、子宮癌を合併していないかどうか細胞診を行うこともあります。
筋腫の大きさ、症状、年齢、妊娠の希望の有無などで治療方法を決定します。筋腫が小さくて症状がない場合は、定期的に診察して経過を見ることになります。
しかし筋腫が大きい場合、あるいは、貧血や疼痛(とんつう)などの症状がひどい場合は、投薬や手術などの治療が必要になります。
子宮筋腫の治療法としては、薬物で症状を改善する、あるいは、子宮を小さくする方法と、手術によって筋腫または、子宮を摘出する方法があります。
骨粗しょう症と診断されたら、治療により骨量の減少を食い止め、骨量を増やし、骨折を防ぐことが大事です。
更年期以降の女性では、女性ホルモンが低下しており、食事や運動だけでは骨量の回復が難しいことが多く、その場合は薬物療法が必要となります。
骨粗しょう症の薬には、右図のものがあります。
骨粗しょう症の治療では、生活習慣病のように、治療が長期間に渡ることがあります。治療中は効果をみるために、定期的に骨量を測定しましょう。
子宮筋腫の薬物療法には、筋腫そのものを小さくする目的で行うものと、筋腫による貧血や、疼痛(とんつう)などを改善するための造血剤や鎮痛剤、ホルモン剤、止血剤、漢方などがあります。
子宮筋腫を小さくする目的に使う薬物(GnRHアナログ)は、卵巣からの女性ホルモン分泌を抑える働きがあり、一時的に更年期の状態にします。
この薬の投与中は、更年期と同様月経が止まり子宮も小さくなります。効果がある場合は、子宮は半分ほどの大きさになります。
出血が無くなり貧血が改善されます。更年期が近い患者さんでは、この治療方法を閉経まで繰り返して、手術を回避できることもあります。
GnRHの副作用は、女性ホルモン分泌を抑え更年期にするため、更年期様の症状が( ほてり、発汗、冷え、頭痛、肩こりなど)が出ることがあります。長期間使用すると、骨量が下がることがあります。微量の女性ホルモン投与によって、副作用は、軽減できます。