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042-674-0855日本では、乳がんに罹る人が年々増加しています。 毎年4万人の人が乳がんに罹っています。女性のがんの第1 位になっています。 日本人の25人に1人が、乳がんに罹るといわれ、これは、20年前の約2倍です。かつてはまれであった20歳代の乳がんも増えています。
それに伴い、乳がんの死亡者も年々じわじわと増えつづけ、毎年1万人近くの人が乳がんで死亡しています。女性の30から60歳代の癌の死亡原因のトップです。
乳がんが、東洋に少なくて欧米に多いこともあり、日本人女性の乳がん増加の原因として、生活の欧米化が、関係しているのではないかと考えられています。
では、どんな人が乳がんに罹りやすいのでしょうか。
(1)初経年齢が早い、あるいは、閉経年齢が遅い
(2)出産経験がない、または、高齢初産
(3)肥満
(4)家族(親、子、姉妹)に、乳がんの人がいる
(5)良性の乳腺の病気になったことがある
などです。
乳がんは女性ホルモンに影響を受けていると考えられます、ですから、女性ホルモンの刺激を長く受けている人ほど、乳がんに懸かりやすいと考えられます。
初潮から閉経まで、月経がある間は、卵巣から女性ホルモンが分泌されているので、初潮が早い人、または、閉経が遅い人ほど、女性ホルモンの刺激期間が長いため、
危険因子と考えられます。
また、出産後、授乳中は、月経がなく女性ホルモンが低い状態になります。ですから、出産回数が少なく授乳期間が短いことは、乳がんの危険因子となります。
皮下脂肪では、女性ホルモンが作られているため、肥満も乳がんの危険因子のひとつ となります。
乳がんは身体表面にできるため、自分で見つけることのできるがんです。 早期にがんを 見つけるために、自己検診を一月に一度、日にちを決めて行いましょう。 月経前や、月経 中は、女性ホルモンの影響で乳房は張りますので、自己検診は、月経直後が適しています。 ですから月経が始まって1週間後などと、あるいは、閉経後の人は、毎月1度日にちを決 めて、自己検診を行うのがいいでしょう。 毎月自己検診をしている人は、していない人より、小さいサイズでがんを発見すること ができます。 乳がんの予防は特にありませんが、ごく早期なら95%、しこりが小さい(2㎝以下)場合 は、90%治ります。
乳がんを自分で発見した人の大半はしこりです。しこりがあったからといって、必ず しもがんとは限りませんが、しこりがあった場合は必ず診察を受けましょう。
乳がんのために、乳頭から血の混じった分泌物が出る場合があります。
毎月月経前に、両側乳房に痛みや張りを感じる場合は、女性ホルモンの影響なので心配ありませんが、月経周期と関係のない痛みは要注意です。一般にがんのしこりは、 痛みがないことが多いですが、がんのために皮膚がひきつれて痛みを生じる場合があります。
乳がんのしこりが皮膚表面に近いと、皮膚が引っ張られてえくぼ状のくぼみができます。
乳頭に発生するがん、パジェット病は、湿疹やびらんが発見の手がかりとなります。進行したがんがあると、皮膚が赤やオレンジ色に変化することがあります。
視触診、あるいは自己検診では発見されにくい早期乳がんを発見するために、40歳を過ぎたら2年に1度マンモグラフィーか超音波の検診を受けましょう。
マンモグラフィーとは、乳房のX線撮影です。早期乳がんのサインである石灰化を写し出せるのが特徴です。 放射線の被曝量はごくわずかで心配ありませんが、乳房をできるだけ引き出して薄くして撮影するので、撮影時、痛みを伴うことがあります。
超音波を乳房にあて、画像を作ります。触診では分からない数mmのしこりを見つけ だすことができます。 比較的若い人の場合、乳房の密度が高くなり、マンモグラフィーではしこりが写りにくくなりますが、 そのような場合でも超音波では高率にしこりの診断をしていくことがあります。